先日では、2019年の日本のECマーケットについて述べました。
それでは、本日は同じ2019年の中国マーケットについてご紹介したいと思います。
目次
2019年の中国におけるEC市場規模について
ここから、2019年の中国におけるECの市場の規模や特徴について説明します。
中国におけるECの市場規模
2019年中国ECのB2B、B2C、C2Cを含めた取引総額は34.81兆元(約592兆円)となりました。
前年度が31.63兆元(約538兆円)だったので、約6.7%前年から伸びました。
前年度の中国のEC(B2C)取引総額は9兆元(約153兆円)なので、このままのペースでいけば前年度を超え過去最高記録を更新します。
この市場規模は世界でも断トツで大きく、BtoCのEC市場は2位のアメリカと比べても3倍以上の市場規模を誇ります。
出典:『iiMedia』
出典:『通販通信』
EC化率も段違いで高い中国
2019年の中国におけるBtoCEC市場のEC化率は36.6%でした。
世界平均のEC化率はBtoC-EC市場で14.1%なのでその約2.5倍にも及びます。
この中国のEC化率はこれからも勢いよく伸びると予測されており、2023年には60%以上になる模様です。
今はまだ都心部を中心にEC利用人口が増えていっているので、まだまだこれから農村部を中心としたECの広がりが考えられるので、これからも伸びることは間違いありません。
また中国では現金に対する信用が低いという事情もあり、キャッシュレスで買い物がしやすいECが急速に流行っているという見方もできます。
出典:『令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
中国EC市場の特徴
中国では外国企業の参入が少なく、国内のECモールの影響力が圧倒的に強いです。
世界的にも展開しているECモール事業会社であるAmazon(アマゾン)などの外国企業の参入がほぼ見られません。
そのため、国内のECモールが強すぎる結果国内の自社サイトでの売上はなかなか上がらないという現状があるようです。
中国ECモール2選
中国のEC市場を独占しているECモールですが、ここでは2019年のシェアが高い順に
- 天猫(Tmall)
- 京東(JD.com)
をご紹介します。
天猫(Tmall)※アリババグループ
天猫(Tmall)は、中国のECモールでシェア55.9%を占めています。
天猫(Tmall)と言われるとあまり馴染みがないですが、中国のEコマース企業、アリババグループのECモールです。
ほぼ独占状態とも言えるシェアを誇っており、2021年には独占禁止法違反で国から罰金を命じられた事件もありました。
それだけ巨大な企業とみなされており、これから世界での展開も期待できる企業です。
出典: 出典:『令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
京東(JD.com)
2019年2位のシェアは京東(JD.com)で16.7%でした。
1位の天猫(Tmall)とは3倍以上の差が開いていますが、実は前年は31.3%と2019年で大きくシェアを落とした流れとなっております。
理由としては、3位の拼多多が大きくシェアを拡大してきたことが挙げられます。
もしかすると数年後は、順位も3位にまで落ちてしまう可能性もあります。
中国は世界のEC市場を牽引する存在!
中国のEC市場は他国に比べ非常に伸びていることが分かります。
これからも世界においてEC市場をリードしていく国であることはほぼ確実と言えます。
そんな中国でECを成功させることができれば、大きい市場なだけあって一攫千金も夢ではありません。
中国では中国系のECモールが独占状態のため、なかなか言葉の壁もあり参入しにくいです。
ですがチャレンジしてみる価値はあります。
ぜひECでの販売を行おうとしているかたは、中国市場に目を向けてみてはいかがでしょうか。