先日では、2019年の日本のECマーケットについて述べました。
それでは、本日は同じ2019年の台湾マーケットについてご紹介したいと思います。
目次
EC市場は世界的に拡大傾向にある
eMarketerの調査によると、2019年の世界のBtoC-EC市場規模は3兆5300億ドルで、EC化率は14.1%と推計されています。
この数値は2023年には6兆5400億ドル、EC化率は22.0%にまで上昇すると予測されており、今後も拡大の一途を辿るでしょう。
EC普及の要因としては、世界的にインターネットインフラの整備が進み、インターネットを使う人口が増えていることや、人々に海外の珍しいものを買ってみたいという欲、より安くものを買いたいという欲があることが挙げられます。
逆に言えばECが普及することで、私たちも海外の物にが手軽に買えるようになるということです。
これからはECについての情報感度を高く持っておくことで、お買い物をより豊かにできるでしょう。
出典:『通販通信』
2019年の台湾におけるEC市場について
ここから、2019年の台湾におけるECの市場について説明します。
台湾におけるECの市場規模
小売業のオンライン取引額は2017年から右肩上がりで、2019年には2,873億台湾元(約1.08兆円)になりました。
また、台湾のECサイトの市場規模は2019年上半期で970億台湾ドルでした。
2011年から2018まで順調に伸ばしており、このままいけば2019年も前年以上の市場規模となりそうです。
また、Digital 2020の調査によると、2019年ECを利用した台湾人消費者の年間消費金額は一人あたり平均1,799ドル(約18.8万円)でした。
この金額は、日本の1,526ドル(約16万円)を上回っています。
出典:『訪日ラボ』
出典:『Global Business Navi』
実は日本企業が狙ってる台湾のEC市場
台湾のEC市場は日本企業に注目されてきています。
理由としては、
- 親日国である
- インターネットが充実している
- 距離が近く、販売がしやすい
という点があります。
ですが既に多くの日本製品が台湾では売られているので、競争は激しいとも言えます。
台湾のECサイト事情
ここから、台湾におけるECサイト事情を説明します。
台湾にはAmazon(アマゾン)がない?
台湾には、世界的な広がりを見せるAmazon(アマゾン)が進出していません。
中国系や韓国系のECモールや、ドラッグストアやスーパーのECも発展しています。
非常に細分化された専門的なジャンルのECサイトが発展しているのが、台湾ECの特徴と言えます。
台湾の代表的なECサイト
ここからは、台湾でよく利用されているECサイトを三つ紹介します。
PChome 24h
PChomeは台湾最大のECサイトです。
複数のECサイトを所有しており、BtoBtoC型のECサイトである
- PChome購物中心
- PChome商店街
などを展開します。
台湾の商品のみならず、日本製品など海外の製品も幅広く売られています。
Yahoo!奇摩
こちらは日本でもおなじみYahoo!の台湾版です。
BtoC(仕入販売/委託販売)、BtoBtoC(モール出店)、CtoCの3業態で運営されているのが特徴的です。
化粧品や服などのファッション関係の品が多い印象です。
そのため、利用ユーザーは女性がメインとなっています。
博客來(ポーカーライ)
1996年にオンライン書店からスタートした企業です。
編集力を生かして商品のプロモーションを行っています。
売上高のほとんどは台湾国内と、ローカル企業と言えます。
台湾のEC市場、実は穴場?
中国のEC市場が非常に伸びていることに隠れがちですが、台湾も毎年成長するEC市場にネット使用率もアジアでは日本と韓国に次いで第3位と非常に狙い目な市場です。
国民の月の平均したECでの購入額も、月の基本給料の10%以上と比較的高めです。
また、台湾人の日本製品への感度の高さも相まって日本企業は台湾で成功しやすいと言われます。
もし越境ECをお考えなら、まずは台湾に目をむけてみるのも良いのではないでしょうか。