先日では、2019年の中国のECマーケットについて述べました。
それでは、本日は2020年のマーケットについてご紹介したいと思います。
目次
EC市場は世界的に拡大傾向にある
中国のEC市場を説明する前に、まずは世界のEC市場の傾向について簡潔にお話します。
2020年、世界のEC市場規模は440兆円という結果になりました。
そして、世界のEC化率は同じく2020年で16.1%です。
この数値は2023年にはEC化率は22.0%にまで上昇すると予測されており、今後も世界のEC市場は拡大の一途を辿るでしょう。
世界の中でも中国のEC市場の成長は著しく、他国の追従を許しません。
2020年では2位のアメリカと比べても3倍以上の規模のEC市場を中国が形成しています。
そんなECで世界を牽引する中国のEC市場について、更に詳しくみていきましょう。
出典:『ebisumart』
2020年の中国におけるEC市場規模について
ここから、2020年の中国におけるECの市場の規模や特徴について説明します。
中国におけるECの市場規模
中国の2020年のEC小売額は前年比10.6%増の11兆7,601億元(約188兆1,616億円)に達する見込みです。
日本の経済産業省によると、BtoCのECにおいて世界のEC市場の半分以上を占める約253兆円という驚異的な数字も記録しています。
小売総額に占めるEC小売額のシェアは30%まで拡大するなど、ECでの販売を行う業者からすればこの上なく魅力的な市場です。
もしECで販売を促進したいということであれば、中国で成功すれば莫大な財を築き上げることができるでしょう。
これからも、市場規模で中国はEC市場において世界をリードしていくでしょう。
出典:『JETRO』
出典:『令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
EC化率も段違いで高い中国
2020年時点でのBtoCEC市場のEC化率は44.0%を記録しています。
この数値は、世界のEC市場のEC化率が16.1%であることを鑑みるといかに驚異的な数値であるか分かります。
日本のBtoCのEC化率は2020年で6.76%と、中国の1/7程しかありません。
日本はこれからも緩やかにEC化率、EC市場は伸びていくと予想されていますが、中国のEC化率はこれからも勢いよく伸びると予測されています。
2021年には50%以上と半分以上がECでの取引になる見込みです。
出典: 『令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
中国EC市場の特徴
中国のEC市場の特徴としては、インフルエンサーマーケティングが活発という特徴があります。
インフルエンサーマーケティングSNSや17(イチナナ)ライブなどのライブ配信アプリで配信を行っているインフルエンサーと呼ばれる人々に商品を宣伝してもらうマーケティング手法です。
YouTuberやTikTokerが日本では人気を博していますが、その人気が大きくなるとインフルエンサーとして扱われます。
インフルエンサーは個人でありながら発信力がとても大きいので、それをマーケティングに利用します。
中国のいならずでもこのマーケティング手法は使われていますが、中国でも活発に利用されています。
ECでの販促は中国に目を向けてみよう!
中国のEC市場は他国に比べ非常に伸びており、規模も大きいことがお分かりいただけたかと思います。
これからも世界においてEC市場をリードしていく市場なのはほぼ確実でしょう。
中国では中国系のECモールが独占状態のため、なかなか言葉の壁もあり参入しにくいです。
ですがチャレンジしてみる価値はあります。
ぜひECでの販売を行おうとしているかたは、中国市場に目を向けてみてはいかがでしょうか。