先日では、2019年のEUのECマーケットについて述べました。
それでは、本日は2020年のEUマーケットについてご紹介したいと思います。
目次
2020年のEUにおけるEC市場について
ECにおけるECの市場規模
欧州のEC市場規模は、2020年末までに7,170億ユーロ(約88兆900億円)にのぼるようです。
昨年と比較して12.7%増加しており、2013年以来ずっと右肩上がりの市場を形成しています。
EUの中でも特に西欧や北欧を中心にEC市場は拡大しています。
出典:『EccLab』
東欧でもECの発展が到来か?
これまで西欧諸国に比べ東欧諸国のEC取引額は大きく低いままでした。
ですが2020年はルーマニアとブルガリアのEC市場規模は、双方共に昨年から30%増加しています。
これはヨーロッパ全体でみても最も高い成長率を記録しています。
スペインも29%増加と大きく成長しています。
出典:『ecclab』
西洋諸国が依然として成熟したEC市場である
とはいえ、まだまだ西洋諸国が成熟したEC市場であることに代わりありません。
西洋が欧州EC売上全体の7割を占めています。
オンラインショッパーの割合ではさらに高く、83%が西洋諸国です。
ですが2020年は西洋諸国の市場規模の成長率は低く、
- ベルギー:7%
- アイルランド:7%
- オーストリア:4%
- アイスランド:3%
と10%を切る成長率が目立ちます。
この傾向が続けば、いずれは西欧と東欧のEC普及率や普及額なども均等になっていくでしょう。
出典:『Europe 2020: Ecommerce Region Report』
新型コロナウィルスとEC市場の関係は?
2020年は世界中の広い地域で新型コロナウィルスが蔓延した時期です。
ヨーロッパのEC市場も新型コロナウィルスの影響は受けており、特にECによって買われる商品の品目に大きく変化がありました。
コロナ禍では、
- 衛生用品
- 食料品
- 家電
がよく売れるようになりました。
逆に
食品というのは性質上、購入の際に確認しなければ品質が担保できないためEC取引がなかなか進まなかった品目です。
ですがこのコロナ渦で食品ECの需要が拡大しています。
出典:『Info Cubic』
これからもEUのEC市場は拡大する!特に東欧に注目?
これからもEUのEC市場は拡大の一途を辿ると予測されます。
特に東欧はまだインターネットの普及率が低く、普及が進めばEC取引も増えるでしょう。
東欧は2020年でEC市場が比較的拡大したとは言え、オンラインショッパーの割合はまだまだ低い現状があります。
販売を手掛ける企業は、この需要高まる東欧のEC市場の波に乗ることでより売上が伸びることも考えられます。
また、これまで敬遠されていた食料品のEC利用が大きく前進し、人々が日常的にオンラインショップを使用する生活スタイルへと変わっていくでしょう。
まだECでの取引を始めていないという販売者は、今のうちにECの利用を勧めてみてはいかがでしょうか。