ECをご存じでしょうか?
最近インターネットを閲覧しているとよく見かける単語かと思いますが、実際に詳しい内容まで把握している方は少ないかと思います。
今回の記事では、ECについての説明から日本マーケットについてなどを紹介しています。
この記事を読むことで、最近拡大しているECについての基本的な知識が身に着きます。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
ECとは?
ECはElectronic Commerceの略で、インターネット上でモノやサービスを売買することを指します。
日本語で電子商取引とも略され、今現在世界中で拡大が進んでいます。
ECを利用することで、店舗に行かなくても買い物ができるようになりました。
日本ではECサイトのAmazonや楽天市場がお馴染みです。
Amazonや楽天市場は多様なショップが同じドメインの下で営業する「モール型サイト」ですが、ビックカメラやユニクロなど自社でECサイトを運営する場合もあります。
世界全体における日本のEC化率は?
日本のEC化率は海外に比べるとまだまだ後れをとっています。
世界でも中国が圧倒的にEC化が進んでおり、EC市場は2019年で対前年比が27%増と成長率もかなり高い数値を維持しています。
経済産業省のデータによると、2019年時点の世界全体のBtoC市場でのEC化率は14.1%となっていますが、日本は未だその半分以下の6.76%に留まっています。
成長率も前年2018年から4%増と程度とかなり低く、このままだと世界にEC化率で大きく差が開いていくでしょう。
出典:『経済産業省,令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
2019年度の日本におけるECマーケットについて
ここでは、日本におけるECマーケットについて
- BtoC-EC市場
- BtoB-EC市場
- CtoC-EC市場
に分けて説明します。
BtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場
経済産業省が発表した「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」よると、2019年の日本国内のBtoC-EC市場の規模は約19兆4000億円でした。
前年比では7.65%増で、年々堅調に上がり続けています。
BtoB-EC市場
経済産業省の調べによると、2019年のBtoB-EC市場規模は前年比2.5%増の352兆9620億円でした。
BtoC-ECに比べると市場規模は大きいですが、伸びはここ数年比較的緩やかに伸びています。
その中でも大きく拡大した業種は
- 小売
- 建設・不動産業
- 食品
です。
出典:『経済産業省,令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
CtoC-EC市場
経済産業省によると、2019年のCtoC-EC市場規模は1兆7407億円になります。
前年比9.5%増で、主な要因はフリマアプリ市場の増加です。
フリマアプリはメルカリや楽天が提供するラクマなどがサービスとして広く認知されています。
他にもフリマアプリは
- minne
- ヤフオク!
- モバオク
- ジモティー
などなどさまざま出てきており、これからのCtoC-EC市場の拡大が望めます。
出典: 『経済産業省,令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
日本の業種におけるEC化率の違い
ここでは、日本のEC化率を
- EC化率が高い業種
- EC化率が低い業種
に着目して紹介します。
EC化率が高い業種
EC化率が高い分野は、物販系では
- 事務用品、文房具(41.75%)
- 生活家電、AV機器、PC・周辺機器等(32.75%)
- 書籍、映像・音楽ソフト(34.18%)
を扱う物販で高くなっています。
物販系分野のBtoC-EC市場規模全体では6.76%なので上記商品のEC化率が非常に高いことが伺えます。
出典:『経済産業省,令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
EC化率が低い業種
食品、飲料、酒類は物販系においてEC化率が進んでいません。
この市場は市場規模自体は大きく、EC化率は2.89%と低いですがEC市場規模が1.8兆円を超えています。
食品や飲料は、実物を確認しないと品質が担保できないためかEC化率は低くなっています。
ただ逆説的には伸びしろが多い業界になるので、ここからの伸びに期待できます。
出典: 『経済産業省,令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)』
これからも日本のEC市場は拡大する見込み
日本のEC市場は世界に比べると後れており、これからの伸びが期待できます。
概ね企業もこれから伸びると予想しており、例えば2019年に野村総合研究所が発表したレポートである「ITナビゲーター2020年版」によると、2025年にBtoC-EC市場は27.8兆円になると予想されています。
EC市場が拡大すればあらゆる商品が自宅から買えるようになるので、事情があってなかなか出かけられないという方や意図的に出かけたくないという方にとっても便利な世の中になっていくでしょう。
販売側としてはまだまだチャンスのある市場と言えるので、まだEC化できていないという販売を手掛ける個人事業主や法人は今からでもEC化にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。