先日では、2019年の日本のECマーケットについて述べました。
それでは、本日は同じ2019年のアメリカのマーケットについてご紹介したいと思います。
目次
日本の先を行くアメリカのEC市場
ではここから、アメリカのEC市場について詳しくみてみましょう。
2019年、アメリカEC市場規模
2019年、アメリカのEC市場は約63兆5,030億円と日本の経済産業省が報告書を発表しています。
この金額は前年比14.9%増で、今後も成長が見込めます。
ネットショップでは
- コンピュータ・家電製品(約14兆800億円)
- アパレル・アクセサリー類(約13兆円)
のがよく売れています。
前年比からの成長率が高い商品は
- 食料・飲料
- 化粧品・健康食品
- 家具・生活雑貨
でした。
EC化率について
EC化率とは、商品の取引のうちEC市場で取引される割合を示す指標を指します。
アメリカのEC化率は2019年時点で11.0%となっています。
ただし、商材によってかなりEC化率に差があります。
アメリカでEC化率の高い商品は
- 書籍・音楽・ビデオ(EC化率50%以上)
- コンピュータ・家電製品(EC化率39.4%)
- 玩具・趣味(EC化率32.9%)
です。
逆に
- 自動車・自動車用品(EC化率3.7%)
- 食料・飲料(EC化率2.7%)
- 化粧品・健康食品(EC化率9.9%)
と10%を切っている商材もあります。
EC化率の低い商材は目で見て確認しないと品質を担保しにくい商品や日用品が並んでいます。
ただ食料・飲料、化粧品・健康食品はEC市場の成長率は高いので、今後はEC化率も上がっていくことが予想されます。
出典:『経済産業省/電子商取引に関する市場調査(令和元年度)』
出典:『eMarketer,”US Retail Ecommerce Sales, by Product, February 2020』
出典:『Live Commerce』
アメリカの小売EC市場売上ランキング
ここから、アメリカの小売EC市場売上をランキングで紹介していきます。
Amazon(アマゾン)
アメリカではAmazon(アマゾン)一強の市場が展開されています。
2019年でアメリカEC市場におけるシェア率を48%となっており、約半分をAmazon(アマゾン)が占めています。
Amazon(アマゾン)は日本でもお馴染みで、利用されている方が多いかと思います。
インターネット発展の早い時期からEC事業に目をつけ、今や世界的にも代表的なEC事業会社になっています。
出典:『LIFE PAPER』
Walmart(ウォルマート)
2位にはWalmart(ウォルマート)がランクインです。
日本ではあまり馴染みがありませんが、実は現在の「西友」がWalmart(ウォルマート)の子会社です。
Walmart(ウォルマート)は元々スーパーマーケットを店舗型で営業していましたが、近年はEC事業を強化しています。
Amazon(アマゾン)には大きく差をつけられていますが、これからの事業展開に期待が寄せられます。
出典: 『LIFE PAPER』
eBay(イーベイ)
3位にはインターネットオークションサイトのeBay(イーベイ)がランクインしました。
eBay(イーベイ)はアメリカのみならず、世界で30ヶ国以上に拠点があります。
eBay(イーベイ)で売られている商品はAmazon(アマゾン)に比べ比較的低価格と言われており、価格の安さを求めるユーザーに支持されています。
日本では仕入れのイメージが強いのではないでしょうか。
出典: 『LIFE PAPER』
Amazon(アマゾン)だけじゃない!DtoCやGoogleショッピングにも期待が寄せられる
アメリカでは、今現在DtoCが盛り上がっています。
DtoCとはDirect to Consumerの略で、メーカーが自社の製品をサイトなどで直接販売することを指します。
ECモールのAmazon(アマゾン)が台頭してきたことにより、小さい小売店や量販店などがどんどん潰れている現状がアメリカにはあります。
そのための生き残り戦略としてDtoCがあります。
Googleショッピングもアメリカでも利用が進みます。
皆さんもGoogleを使用して検索していると、上位の広告欄に商品が出てきませんか?
検索連動型でユーザーにとってマッチした商品が出てきてくれるので、利便性は非常に高いと言えます。
消費者としてはECへの参入企業が増えれば増えるほど選択肢も増えていきます。
今後は、選択肢が多いからこそインターネット上で情報を収集し、自分にとって買うべき商品を見極める能力が大いに求められていくのかもしれません。
そのためにも、今のうちからECサイトを利用した買い物には慣れておきたいものです。